和風顔のテツ
私が昔飼っていた犬は、「テツ」という名前でした。
血統書のほうに登録されている名前は「文成(ふみなり)」という、ものすごく和風な名前なんですが、「フミ」という呼び方が見た目にそぐわなかったんですね。
オスの柴犬で、やんちゃな感じだったので、フミというやさしい響きがミスマッチだったんです。
なので家族みんなで考えて、「テツ」という名前に決めました。
最初に感じた印象は、やっぱりいつまでたっても変わりませんね。
犬ですが日本男児という感じで、不器用だけど番犬としての役目はしっかり果たすぜ!という雰囲気でした。
そんな性格ですから、やっぱり血統書名の「ふみなり」はそぐわないですよね。
柴犬って、私だけのイメージかもしれませんが、和風で古風な名前が似合う気がします。
友人宅の柴犬は「虎太郎」ですし、実家の隣の柴犬は「小梅」です。
あの顔と姿を見ていたら、なぜか和風の名前を付けたくなってしまうのかもしれないですね。
でも私、柴犬の和風な風情が大好きです。
服装で言うと、紺かすりの着物っていう感じでしょうか。
最近では柴犬も洋風のお洋服を着せられて散歩してますけど、本当は祭装束なんかが似合うんじゃないかと思いますね。
私が飼っていたテツは、洋服を着せられることそのものが嫌いで、雨の日もレインコートを拒否してきりっと男前に濡れて歩いていました。
言葉こそありませんが、「そんなもん着てられっか、てやんでェ」っていう感じがひしひしと伝わってきましたよ(笑)